仮想世界はWeb3.0か?

WebX.0(Xは、1,2,3などの数字)は、Web体系が劇的にパラダイムシフト(アーキテクチャ面や使用方法面)した場合、
バージョンアップすると仮定すると、既存のWebにはない3Dの世界を導入したSecond Lifeの様な仮想世界は、
Web3.0と言うことが出来るでしょう。

そこで、今回は、Web1.0Web2.0〜Web3.0と変遷してきたものを考えてみました。
キーワードとして【ボーダー】について取り上げてみました。

会社と会社、国と国、部と部など色々なところに境界(ボーダー)があって、それぞれを区別しています。
そして、それぞれのノード(点と点を繋ぐという意味で)を繋ぐために、色々なシステム、ルールがあって、
社会が成り立っていると考えています。その【ボーダー】は、最近崩れつつあります。

ボーダー仲介にビジネスチャンスがあり、そこに利益の源泉がありました。しかし、それが崩れつつあり、
ボーダーが無くなり、新しい体系を生み出すところに、価値体系がシフトしてきています。

Web1.0時代〜Web2.0時代
【モノ】
ボーダー有…流通コスト大(中間マージン有)
   ↓
ボーダー無…流通コスト小

Amazonドロップシッピングなどでモノの流れが変わりつつある

Web2.0時代
【情報】
ボーダー有…フィルティングコスト大、情報フローコスト小
   ↓
ボーダー無…フィルティングコスト小、情報フローコスト大

※溢れつつある情報のフローをコントロールする産業としてのGoogleが利益に源泉を握りつつある。

★Web3.0時代
【世界】
ボーダー有…活動(購買、経験など)コスト大
   ↓
ボーダー無…活動コスト小

※仮想世界と実世界の間のボーダーが無くなってくるだろう。そこでは、経験などが擬似的に出来るようになり、
結果として、実世界で活動する必然性が無くなるケースが増える。また、モノを擬似的に所有することが出来る
ようになり、実際に購入する必要性が薄くなるケースが増える。つまり、経済、時間、個人能力などの制約を
超えた活動が可能になる。

時代は、ボーダーレス社会へ向かっているものと思われる。そうなった場合、どのような変遷があるかというと、、、

インタフェースの敷居が劇的に下がる
        ↓
SLのような仮想世界が普及する
        ↓
実世界と仮想世界のボーダーが曖昧になる
        ↓
実世界の【代替可能な】物の価値が下がる
        ↓
誰でも物を手軽に手に入れることが出来るようになる
        ↓
利益の源泉は、これまで以上にサービスにシフトする

Web2.0の次は、3Dインターネットという記事がありました。

★“3Dインターネット”は、Web 2.0の次のパラダイム

これを読んでいると、今までより仮想世界がより加速するイメージがあります。
この場合、懸念事項が、3つあります。

  (a) 既存価値体系の破壊
  (b) コンプライアンスの維持
  (c) デジタルデバイドの拡大

この記事には、【旧来のWebとの連携がカギ】ということが書かれていますが、これは、
ビジネスの観点から書かれていると思います。もし、【旧来のWebとの連携】が実現したら、
(a)〜(c)についてどうなるか考えてみました。

(a) 既存価値体系の破壊
  旧来のWebとの連携により、ある程度、価値体系は保たれるのではないか。
急激な変革による影響は余りないのではないか。Web1.0Web2.0のように緩やかな変化になるのではないか。

(b) コンプライアンスの維持
  これは、メディアが変わるので問題点は変わらない様に思います。
  現状(Web2.0)であるmixiYouTubeでも色々と問題が有るようですし。

(c) デジタルデバイドの拡大
  これは、操作方法の問題なので、解決しないと思います。wiiのような斬新的なインターフェースを
持たない限り難しいでしょう。