イノベーションの草分け

 最近、あちこちのブログでイノベーションが話題になっている。イノベーションとは、英語でinnovationと書き、「革新」とか「刷新」と訳されていているが、それだけでは、物足りないように感じる。藤田修司氏は、以下のサイトで『現在否定』と解釈している。なるほど、そういう意味としても受け止められる。

イノベーション」とは「現在否定」のこと

 innovation(イノベーション)という言葉があって、これは「革新」とか「刷新」と訳されていて、要するに「何かを新しくする」という意味でよく使われていますが、ピーター・ドラッガーの本を読むと、この語を「現在否定」と訳してみたくなります。
 innovateの語源を分解すると、<in(にする)+nov(新しい)ate(動詞語尾)=新しくした→新しく取り入れる>となり、innovationはその名詞形です。

 イノベーションという言葉を最初に定義したのは、オーストリアの経済学者シュンペータ(1883
〜1950)である。これをクレアモント大学院大学教授であるピーター・ドラッガー氏が更に発展させたと言われている。ドラッガー氏の著作である、「イノベーション起業家精神」には、イノベーションの源泉は以下であると書かれている。

(1)予期せざるもの
(2)調和せざるもの
(3)プロセス・ニーズ
(4)産業と市場の構造変化
(5)人口構成の変化
(6)認識の変化
(7)新しい知識
 
 要は、産業構造・価値観などの変化をトリガーとする受動的なイノベーションと今までの知識を結集したり、異なる知識を合体させたりする能動的なイノベーションがあるということである。こういった観点からして、『新事業創出のための革新』ぐらいか?現在は、イノベーションについて、更に本質的な洞察を為した本があるので、これは今度紹介したいと思う。

☆ 新訳 イノベーション起業家精神〈上〉その原理と方法 ドラッカー選書


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