インターネットと選挙

 今日は、初めてRTC勉強会(第5回)に参加してきました。テーマは、「インターネットと選挙」。ガ島通信の藤代裕之さんと、NTT DoCoMoの原田明典氏が講演していました。

★ ガ島通信が公演 -『インターネットと選挙』勉強会

 オフレコ物が結構あって、ブログには書けない内容が結構あったので、大部分を割愛するが、その中でも自爆炎上モデルというのが、結構面白かった。どういうことかというと、小泉首相のように、自ら叩き台になって意志貫徹するする(彼の場合は、10年前から言っていることが変わらず、ずっと改革しようと言ってきている)ことを指しているらしい。今の時代は、自爆炎上モデルが注目度を上げ、支持ポイントを向上するのに有効ではないかという話であった。

 藤代さんは、思ったよりも若い方で、色々なキーワードをちりばめてなかなか面白い講演でした。原田さんは、民営化の問題と投票率の裏話について、赤裸々に語られ、大変参考になりました。

 参加者の中に、選挙男が参加していたので、飛び入りで自己紹介があった。2チャンネル出身で、目黒議選に立候補したらしい。

http://www.zakzak.co.jp/top/2005_07/t2005070401.html

 あと、Greeの中で展開されているYESプロジェクトの話題もあった。

「選挙に行こう」――起業家157人がブログプロジェクト - ITmedia NEWS

 IT系起業家など157人が発起人となり、若者に衆院選投票を呼びかける「YES!PROJECT」が、8月25日に設立された。ブログやソーシャルネットワーキングサイト(SNS)「GREE」を通じて、若者の政治への関心を高め、ネット上での発言を促す狙いだ。

 でも、これらを知っているのは、参加者の内たったの4、5名程度で盛り上がっているところとそうでないところの差が浮き彫りになった格好だ。

 お2人の講演の後は、ディスカッションがあった。テーマは、
 (1) インターネットが自由に選挙活動に使えるという前提であなたはどう進めるか。
 (2) ライバルの党がネガティブキャンペーンを仕掛けた。あなたはどう対策するか。
 というもので、グループに分かれて討論を行った。

(1)については、以下のように意見が出されていた。

・動画コンテンツによる政見放送などの配信
 −3交代制によるぶっ続け議論の放送というのもありました(笑)
・会員の年代、性別などの属性に応じたRSSによるプロフィールのPUSH配信
 ーコンテンツの内容を真面目から面白いのまで様々に揃えて配信する
SNSによる選挙活動
 ー人の繋がりを広げて、候補者を知ってもらうようにする
・Blogによる有権者、対立候補とのコミュニケーション
 ー立候補者のマニフェストをPRしたり、市民の意見を取り入れたり、対立候補の批判をしたりする
・グル(権威者)や有名人のバナーを貼り付けることによるブランドの向上
 ーそのサイトがいかにも大層そうに見えるよう、箔付けする
・選挙アフィリエイト
 ー候補者に関係する何らかのキーワードを入れて検索するとその候補者がアフィリエイトとして出てくる
・バナークリックすると1円が入る仕組み
 ーPVを上げるために、インセンティブを用意する
・トップコンテンツは、柔らかめにして、内容に奥いきを持たせる
 ー気軽にサイトを訪問してもらえる様にし、興味がある人には詳しく見てもらうよう、レイヤー構造にする
・選挙に何らかのイベントを設けて、投票した方にはポイントを上げるというようなインセンティブが必要
 ー投票所に来て、投票してもらわないと意味がないということでえさを用意する

(2)については、皆さん時間切れで十分に議論できなかったので、余り意見が出なかったのですが、以下の通りです。

・大人として静観する
 ー余り面白くないですね
・対立候補を上回るネガティブキャンペーンを展開する
 ー相手にダメージを与え、かつ、自らのイメージを回復するので大変有効

 全体的に、実現性などは、余り深く考えずに、フランクに色々と意見が出てきて面白かったです。インターネットの性質上、個人よりは、党としての選挙活動に向いているというところが、肝だと思いました。個人的には、選挙運動をオープンにすれば、それだけ、色々な交流が促進され、それだけ管理が大変になるが、上手に戦略を打ち立てて闘えば、当選がぐっと近くなると思いました。