アテンションエコノミーとパーソナルメディア

 ソフトバンクミクシィがニュースの引用をBlogまたはSNS内で自由に出来る新しいサービスを提供し始めた。
ソフトバンクグループ、ブログでの正規引用を認めたニュースサイトを開設 - CNET Japan

 ゲームポータルサイト「BB Games」の運営などを手がけるソフトバンクグループのMOVIDA ENTERTAINMENTは2月3日、フランスに本社を置くAgence France Presse(AFP通信社)、コンテンツの開発運営を手がけるクリエイティブ・リンクと共同で、ニュースサイト「AFP BB News」のベータ版を開設した。読者にAFP通信社の写真を自由に引用できるブログサービスを提供する点が特徴だ。

mixiに各種ニュースが読める新サービス--記事を見てそのまま日記を書く - CNET Japan

 ミクシィは2月8日、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の「mixi」で、ニュースをきっかけにユーザー同士がコミュニケーションできる「mixiニュース」を開始した。
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 各ニュースについては、日記を書ける「ニュースにひとこと」機能がある。「日記を書く」をクリックすると、配信された個別のニュースについて日記が作成でき、同じニュースについて書かれた日記を一覧で見られる。また、配信されたニュースに関連したコミュニティも表示できる。このほか、興味を持っているカテゴリーのニュースだけを読める「カテゴリ設定」、各ニュースごとの閲覧数で算出した「mixiニュースランキング」、各ニュースあたりの日記数がランキング表示される「mixi日記ランキング」などもある。

これまでは、ニュースの主要サイトには必ずと言っていいほど、直リンク・引用禁止、または、許可制と書かれており、自由に引用は出来ない。(知らず、或いは、無視して引用している方も居るようですが)そのため、ブロガーやSNSユーザーがニュースについて自由に議論しづらいものが有った。
しかし、今後は、AFP BB NewsやMixiといった閉じたインフラ内でのみの引用となるが、インフラを提供することは、パーソナルメディアとしてのBlog/SNSの発展を促すサービスとして意義があるのではないか。その一方で、マスコミと接点を持たないユーザー(MovableTypeなどのBlogソフトユーザーや、有志が運営しているSNSユーザー)の移行を促すきっかけになるのではないか。ますます、Blog/SNSから、目が離せなくなってきた。
アテンションとしてのニュース(情報)が、Blog上での議論やSNSのコミュニティ上での議論によって、知識・智恵に創り上げられていく価値体系としての新しいアテンションエコノミーが誕生する予感がする。
今後は、今回のニュースの引用自由化のようなBlogやSNSは、アテンションの獲得に向けて、従来の閉じたコンテンツ体系が外のインフォミディアリ(情報媒介者)と連携する方向で進むのではないか。
こう考えてみると、変化の激しいこの業界の中でアテンションエコノミーにいち早く適応できる新興企業にとって有利なのではないだろうか。もちろん、資本やコネクトを沢山持つといった体力があることが必須ではあるが。こう書いたところで、
展望2006:アテンション・エコノミーの本格化 - CNET Japan
でCNETで江島さんの、

 2006年は、あらゆる既存のソフトウェア企業にとってウェブ世界への適応度を本格的に試される受難の年になり、新興企業にとっては久々のゴールドラッシュの年となるに違いない。

と同じことを書いていることに気が付いた。そんなところですかね・・・