アーキテクチャ論

 クリステンセン読書会の関係で、アーキテクチャ論にはまっている。アーキテクチャとは、一般的には建築物の意味であるが、経営学上は、ビジネス、製品、組織などのあらゆる対象の構造形式の事を意味する。アーキテクチャには、4つのカテゴリがあると言われている。

A. モジュール型         a. オープン型
B. インテグラル型         b. クロースド型

この4つが組み合わさったというのが最近の見方の主流となっている。この4つのカテゴリの間を揺れ動く事でパラダイムシフトが生じているのである。

渡辺さんがCNETで、アーキテクチャについて面白いことを書いていたので引用する。

全てはチップの上に

 ハイテク産業の全体動向を見ていると、基本力学とでも言うべき大きな流れに沿って業界全体が動いていることが良くある。大きなものだと、オープン化(アーキテクチャ、ソフトウェアに続いて、コンテンツのオープン化が進んでいる)、インターネット、最近だと検索、Webサービスや第一回のエントリで取り上げたIP化など。今回取り上げたい「全ての処理をチップの上で行ってしまおう」というチップ化の流れもその一つとなる。
…(中略)…チップセットに新しい能力を加えていく動きも今に始まったことではない。過去にもグラフィック機能の統合、マザーボードへの進出など業界再編を引き起こす動きを過去何度も起こしている。細かいトライアルを含めると多岐に渡るため主なところを。
Centrinoブランドで提供されているWi-Fi
・ワイヤレス端末
・ホームネットワーキング、家電

 これは、モジュール型→インテグラル型への動きであると思う。CPUのプラットフォーム・リーダーとしてのインテルが水平方向の隣接領域への進出により、技術の延命を図っていると思う。プラットフォーム・リーダーの意味は以下ご参考。

Intelのプラットフォーム・リーダーへの道のり(@IT)

PC産業のチップメーカーとしてみると、インテルはクリステンセン教授のモデルに則するとローエンド破壊のプレイヤーだとまず理解出来る(教授作成の破壊者リストにももちろん加えられている)。破壊対象は大型の計算機。スーパーコンピューター、メインフレーム、もうちょっと下まで含めるとワークステーションまで。ウインドウズOSと共にPC市場を支配してきた体制を「ウィンテル同盟」などと表現されてきたが、挑戦者の側面も持っている。

パーソナルコンピューターの市場を制覇し、ローエンドのサーバー市場から企業向けに浸食を始めたIntelUnix市場からメインフレーム市場へ、上へ上へと破壊を進めている。最終的にどこまで上がることになるのか、上がり方もチップの性能を高めていく形なのか、グリッドコンピューティングの流れが主流になり、単体チップではない、組み合わせでの効率化の方向に向かうのかはまだはっきりしていない(業界全体の力の入れようを考えるとグリッドに向かいそうではある)。どちらにせよ、今しばらく破壊が続くのは間違いない。

 正確には、ローエンド破壊だけではなくて、新市場型破壊も手がけていると解釈すべきである。新市場型破壊とは、破壊的技術により、新市場を開拓するイノベーションのことである。HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)分野をターゲットとした64ビットCPUのIA64がこれに該当すると思われる。しかし、実際は、コンフリクトが発生し、なかなか上手く行っていないようである。詳しく書くとかなりの量になるので、ここでは割愛する。