Web OSについて

 梅田望夫氏が、去年の1月に"GoogleはインターネットのOSになるか"というエントリを書かれてから、ずっと違和感を抱いていた。最近になって、Nakajima Satoshi氏のGoogle OS を妄想すると未来が見えてくる!?のエントリが出て来たことも有って、考えたことを書いてみようかと思う。

 まず、私はプラットフォーム系プログラマであり、ハード寄りのソフトウェアを開発しています。そういった立場から見たら、Web OSだのGoogle OSだの言われると、邪道だとか、ミドルウェアじゃないのとか言わざるを得ないんですけど、広義でいうところのOSでは、と言われば、確かにそうだと思います。狭義でいうところのOSは、ハードの上に直接乗っかって、ファイル操作や、システム制御や、GUI環境の提供を行う機能を持つソフトウェアだと思うんです。
 (以降、便宜上、Web OSと区別して制御系OSと書きます。)
 今は、各クライアント/サーバが、WindowsMacOSLinuxなどの制御系OSが乗っかって、その上でWeb OSなるものが動いているのが現状だと思うんですね。そういう意味では、まだまだ、Web OS自体は不安定な状態にあると思います。Windowsに何らかの小細工をして、Google OSが動くのを阻害し、MicroSoft社が独自のWeb OSを提供するというってことも可能性としては有ると思います。そういったリスクを排除するためにも、Googleは、制御系OS+Web OSを統合したプラットフォームを用意する必要があるんじゃないかと思います。Google FSというのを開発したぐらいですから、技術力はあると思うんですね。
 MicroSoft社がどこまで、Web OSの機能をインプリできるかが見所だと思うんですが、これまでの歴史を見ても分かるようにキャッチアップは、十分に可能だと思います。Googleは、如何にこれを回避するかが見所ですね。

 以下、関連エントリ。
http://blog.japan.cnet.com/umeda/archives/000933.html
Life is beautiful: Google OS を妄想すると未来が見えてくる!?
Web 2.0、Remix、Mash-ups - My Life Between Silicon Valley and Japan
Boredom, Tiredness and Idleness: OSって何だ