インターネットの将来

 インターネットは以下のように、情報ネットワークから知識ネットワークへと変遷してきたと考えられます。将来的には、ユビキタスネットワークへと移行していくと考えています。このエントリは、あくまでも私個人的な考えで纏めたものであり、特に科学的な根拠があって予測したわけではないので予めご了承願います。

【I 情報ネットワーク】 【II 知識ネットワーク】 【III ユビキタスネットワーク】
メディアアーキテクチャ インテグラ モジュール インテグラル&モジュール
情報コスト 比較的高い 比較的安い 比較的高くなる?
構成 情報発信層/情報受信層の2層 情報発信層/情報媒介層/情報受信層の3層 情報発信・媒介層/情報受信層の2層
情報の流れ ほぼ一方向、ナローバンド(〜64Kbps) ほぼ双方向、ブロードバンド(〜100Mbps) 完全双方向、スーパーブロードバンド(1Gbps〜)
 メディア:I情報ネットワークでは、HTMLによるハイパーリングによる結合がメディアアーキテクチャであるが、XMLRSSなどのセマンティックWebの登場により、メタファ化による情報の集約化(=モジュール化)が進み、II知識ネットワークへとパラダイムシフトしていると考えられる。IIIユビキタスネットワークでは、情報がハード(恐らくブレードサーバ?)上へ自動集約化(=インテグラル化)し、その上で稼動するアプリケーションソフトによるコンポーネント化(=モジュール化)により、いつどこでも情報を容易に受け取る事が出来るシステムができるだろう。即ち、インターネットは陳腐化し、ユビキタスネットワークへインテグラル化され、サブシステム化するだろう。  情報コスト:当初は、軍事用を目的としていたため、高価なシステム(I)であったが、民間に開放され、インターネットプロバイダ間の激しい競争により、価格が廉価化してきた(II)。しかし、価格競争のあおりで、インターネット業界にバブルがはじけ、その反動で、次期ネットワークシステムは、高価なシステム(III)となるだろう。  構成:I情報ネットワークでは、HTMLを作る人と見る人しかなかったため、2層構成であったが、発信する情報の多様化・高度化により、カオスが生じ、情報エントロピーが増大した。このため、情報受信層は、手軽に有意義な情報を入手できることのニーズが高まった。このニーズは、ビジネス・ボランティアの形で、情報媒介層(インフォミディアリ)を生み出した。これが、II知識ネットワークである。情報媒介層には、例えば、@ITなどのIT系ポータルサイト運営者、ブロガ-、Googleなどの検索業者が挙げられる。これらの情報媒介では、ITエキスパート、政府担当者、研究者などの高レベル知識所有者が発信している情報を、収集し、知識の集大成化(=モジュール化)する。IIIユビキタスネットワークでは、インフォミディアリがハードウェアまたはソフトウェアによって行われるだろう。このため、情報発信層と情報媒介層のボーダーが無くなっていくので、2層構成になるだろう。  情報の流れ:I情報ネットワークでは、情報受信層は、情報を受け取るだけで、コメントしたりする事はほとんどなかったが、II知識ネットワークでは、コメントを書いたり、Webフォーラムで発言したりする事が増えているため、ほぼ双方向のコミュニケーションが行われている。IIIユビキタスネットワークでは、発信側と受信側のコミュニケーションがリアルタイムに行われるため、発信と受信の区別がつかなくなるだろう。また、インターネットの普及により、現在のFTTHの100Mbpsより、劇的に向上して、1Gbps以上になるだろう。(III)