イントラブログは普及するか(その1)

CNETに社内BLOGを導入した人の話が載っていました。

http://blog.japan.cnet.com/kenn/archives/002189.html

キーワードとしては2点、「閉鎖性」と「儀礼的沈黙」です。

「閉鎖性」とは、

メールというのは、当たり前ですが、メールを書く人がTo/Cc欄に入力したメールアドレスの相手にしかメッセージが届きません。届くか届かないかはゼロ・イチの世界で、なめらかではありません。これが「閉鎖性」の根源です。

といっています。

そのため、新たに議論に関わる人のために、全文を引用しなくてはならず、重複した情報が何度も行ったり来たりするということで、ネット上のトラフィックを増加せざるを得ませんね。
これを解決するために、過去ログが閲覧できるような仕組みがあるわけですが、閲覧システムは、大抵はメールとは違ったメディア(Web)ということで、双方向性が失われてしまいます。そのような「閉鎖性」が「儀式的沈黙」へシフトするといっています。

送信先の数が10名を超えるあたりから、To/Cc欄に入れる入れないの判断が粗っぽくなり精度が落ちてきます。本来入っているべき人がうっかり抜けてたり、自分に関係ない話を読まされてウルサイと思う人が増えてきます。(メーリングリストでも、10名を超えると誰がメンバーだったかをすぐに思い出せなくなります。すると、以下に述べる同じ問題が起きます)
この10名を超えるあたりが「閉鎖性」から「儀礼的沈黙」へと問題がシフトする転換ポイントです。

「儀式的沈黙」とは、

(良い意味で)図太い人は多人数宛てのメーリングリストをためらわずガンガン使って自己主張できるのですが、普通の神経の人は、メールが送られてウルサイと思う相手が入っているメーリングリストには、なるべく無駄なメールを送らないようにしようと遠慮します。あるいは、おのずと必要最小限のことしか言わなくなります。これが「儀礼的沈黙」です。

といっています。

PUSH型配信の限界というべきところでしょうか。
この問題点を解決するために、社内BLOGを導入することに至ったようです。

社内BLOGが普及するためには、以下の条件を満たしている必要があると思います。

(1)社員がITメディアを使用して、情報発信することに慣れていること
(2)社員の意識がバザールを行うことが可能なレベルに達していること

(1)は、メールやWebなどを通して、不特定多数の人に情報を発信することのできるITリテラシやスキルを身につけていること。
(2)は、情報を公開することにに心理的な抵抗を持たず、労力を惜しまずに、ボランティア的に対応できること。

皆さんは、どう思われますでしょうか?