イントラブログは普及するか(その4)
イントラブログは普及するか(その3) - β. (Bee’s Blog)で、イントラブログとグループウェアの違いについて纏めた。今回は、イントラブログが普及するティッピングポイントについて考えてみたい。
Tool | Delivery | Quality | Hyperlinks | Speed | Contents | Ties | Relations |
---|---|---|---|---|---|---|---|
イントラブログ | PULL/PUSH | 普通 | 高い | 遅い | 創造的 | 弱い | 仮想的 |
グループウェア | PUSH | 高い | 低い | 速い | 生産的 | 強い | 実在的 |
グループウェア及びイントラブログは、併設して相互補完的に使用されるのが理想であると思う。なぜなら、両者の性質は異なるものであり、どちらか一つというような使い方だと、片方を使用するメリットが失せてしまうからだ。
今回は、グループウェア主体のコミュニティがどのようにしてイントラブログを導入していくか、そのティッピングポイントについて考えてみたい。
一番重要なのキーワードは、Ties(結合)にあるのではないかと思う。Tiesが、他のキーワード(Content, Relations, Speedなど)を規定する面があるからだ。Long Tailの様な弱い結合が産み出すものが、価値があるものとして、認められるような環境にあることがイントラブログを導入しはじめる分岐点(ティッピングポイント)だと思う。価値があるものとして認められるのには以下の2パターンがあると思う。
(1) 経営者が、経営戦略上、社内の知識や人脈が広範囲に渡って緩い繋がりを持っていた方が有利であると判断した場合
(2) 実務者が、生産活動上、社内の知識や人脈が広範囲に渡って緩い繋がりを持っていた方が有利であると判断した場合
(3) (1)と(2)の両方
(1)は、TOP DOWN、(2)は、BOTTOM UPまたはMIDDLE UPであるが、この両方が同時に発生する場合として、(3)が考えられる。次回は、経営環境や企業文化などの関係について、もう少し考えてエントリするつもりである。