デジタルデバイド解決の試案
★デジタルデバイドの原因というエントリでネットワークにおける情報格差の生じる原因について述べたが、これはネットワークの特性によるものが大きい。
これを解決するためには、以下のシステムによる援助と人的援助の連携が重要なキーだと考えている。
(1) システムによる援助
→リテラシによらず自由なコミュニケーションを産み出すシステム(1つの解としてSemantic Webがあると考える)
(2) 人的援助
→コミュニティを運営するFacilitator(メンバへのエンパワーメント、コンテンツの健全性の維持を行う人)
どちらか一方に偏ってもうまく行かない。
システムのみに依存した場合、コミュニティメンバの多様性の粒度をコントロールすることはほぼ不可能なため、コミュニティの運営が成り立たなくなる。また、コミュニティにおける発言のモチベーションが上がらず、コンテンツが充実しない可能性がある。
人的リソースのみに依存した場合、マンパワーの限界に達した場合、Facilitateがほぼ不可能になり、コミュニティの運営が成り立たなくなる。
以上の理由から、双方の連携が重要であると考える。
今、流行の"Web2.0"は、参加型アーキテクチャだが、これは参加者がアーキテクチャを理解出来るリテラシの高い方に限られるため、デジタルデバイドを誘発しかねない。
【参考】Web2.0ビジネス』(1)--参加型アーキテクチャと蓄積データのビジネス適用[前編]
参加型アーキテクチャとは、(1)ユーザー参加機能をサービスにビルトインし、(2)ユーザーが生成したデータがネットワーク側へ蓄積され、(3)蓄積したデータをサービスに反映させるという一連のメカニズムである。
そこで、次世代のコミュニティアーキテクチャとして、エンパワーメント型アーキテクチャを提唱したい。
エンパワーメント型アーキテクチャとは、リテラシの高低に依存せず、ネットワーク上でコミュニケーション出来るようなアーキテクチャの集大成である。賛否両論有るかも知れないが、現在のUDをWeb2.0的に拡張したという意味で、UD2.0と称したい。
具体的には、最初に述べたように、【システムによる援助】と【人的援助】を上手に組み合わせた方式を考えているが、実現にはもう少し時間がかかりそうである。
以下、ご参考。
★Web2.0時代のUD(ユニバーサルデザイン)は、UD2.0へ