イノベーション勉強会「mixiの今後の課題と可能性」
イノベーション勉強会「mixiの今後の課題と可能性」に参加してきました。
以下の2テーマを6人程度のグループに分かれて、ディスカッションしました。(矢印は、私の意見)
■mixiには、今後どのような収益機会があると思いますか?
- (1) 広告事業
→既存産業の取り込み(水平展開)をどのようにやるのかポイント。
この分野は、コモディティ化が激しいので、収益性が有るかどうかは、疑問が残る。
多大な技術投資が必要であり、回収できるのかどうか?
- (2) 決済事業
オークション・物販・マッティング・会員制SNS(結婚など)・ポイントショッピング・
物販・イベントでの参加費用などの回収代行
→バーチャル的なSNSでのネットワーク・知名度を活かし、リアル世界での流通スタイルを
結びつけることで、投資効果を上げる狙いがある。こちらが、現実的だと思う。
- (3) 法人事業
リサーチ・マーケッティング・システム販売・コミュニティ運営・
企業内コミュニケーション支援・セキュリティサービス・P2P(音楽)・レストラン・バー・
Mixiオレンジパワーズ(野球球団)
→Mixiで培ったノウハウを転用するというのは、独自の事業を立ち上げることが差別化に、
つながるため、良い形だと思う。また、Mixiの知名度やブランドを活かして、他事業に
進出するのも、収益モデルをきちんと確立してやるのであれば、良い形になると思う。
- (4) メディア事業
これまでは、出版社・TVが勝手にMixiを取り上げていたが、これからは、自力でメディアを
作成して、宣伝していく。(間接宣伝→直接宣伝)
Mixi内のコンテンツの自費出版や、TV・映画化などを扱う。
→高度な知識が必要になるため、関連企業との連携が必要になってくるのではないか。
■あなたがmixiの社長だったら、何を目標とし、どのような事業展開を行いますか?
- (1) 疑似Mixi国家プラットフォーム事業
APIを公開して何でもできるようにする。利用者を増やす。技術者を集めて機能を追加していく。
- (2) マスコミと金融
出版やTVで認知度向上。ペイパル+edy(Mixカード)の導入を行う。
- (3) リクルート対抗
マッチングサイトの立ち上げにより、手数料で稼ぐ。ターゲットをB2C→C2Cのようにする。
- (4) Mixi楽園
人と情報のマッチング(広告の質を上げる)。利用者が増えると質が低下する。
→利用者数やPVなどの定量的データをブランディング(定性的な物)とどう結びつけるかが重要では?
- (5) MVNO
モバイル版の強化を行う。
この他にリスクについて話し合った。
リスクは、内部にある。(トヨタと同様)
- 殺人・訴訟・スキャンダル・コミュニティの質の低下をどう防ぐのか。政治の干渉(制限)
→有る程度、監視を自動化させていく仕組みが必要。特定のキーワードが書き込まれたら、ピックアップして監視していく。
- 飽きる
→コンテンツをいかに充実させていくか、誘導する仕組みが必要。
→適切なコミュニケーション濃度、Public(Open)/Private(Close)の上手な切り替えを誘導していくシステムの構築が必要
- 閉じっぷりがいい
→クローズドコミュニティ…コミュニケーションの濃度が高くなるが、内容が良いかどうかは別の問題。
- ジェネレーションごとのキャッチコピーが見つかれば、乗り越えるキーになる。
→ユーザを有る程度、システム側からカテゴリ分けして行くような運営の工夫が必要になってくるのでは?
- システムの負荷
→これは、宿命だと思う。有る程度、ユーザ数の制限を設けるか、SNSを分割せざるを得ないのではないだろうか。
→この他に考えられるのは、SNSのオープンソース化。
既に、OpenPNEという優れたオープンソースのSNSエンジンを使用したSNSサイトが沢山オープンしてきている。
自分でカスタマイズ出来るのが強み。それに対して、Mixiは対策を打ち立てる必要がある。
様々な意見を聞くことが出来て、大変参考になりました。徳力さん、ありがとうございました。